Dr. Chloeのロサンゼルスに恋をして

歯科医師がロスからお送りするアメリカ人の頭の中観察記録。

虫歯って何?

 

 

こんにちは

 

LAに来てからめっきり一般歯科診療はしなくなり、口腔顔面痛の患者さんばっかり診させてもらっていますが、たまたま同期のドクターの歯が欠けたっていうので半年ぶりの一般診療をしたら、なんか懐かしくなって、一般歯科が恋しくなっちゃったー!

 

ということで、歯医者さんは一体何やってるの??シリーズ、やっていきたいと思います!

 

今日は、最も定番の虫歯の治療から。

 

虫歯の治療、と一言で言ってもいろいろあるので、一体虫歯とはなんぞや、ってところから話していこうと思います。

これはもうアメリカとか日本とか関係なく、共通概念ですね。

 

『虫歯は感染症なの!?』

 

そうです。虫歯は、虫歯菌に感染することで発症する感染症です。虫歯菌の最も代表格はミュータンス菌。

歯磨きをする前に鏡の前で歯と歯茎の間をよく見てみましょう。歯と歯茎の境目あたりに、白くモヤモヤしたものが見えることがあります。これは虫歯菌のお家です。彼らは自分たちの家を作って、そこにみんなで住んでいます。ミュータンス菌たちは、時間と共にみんなで糖分をエネルギーにして、酸を作り出すんですね。この酸によってはが溶かされた状態が『虫歯』です。

歯というのは、硬いエナメル質、その下の象牙質、さらにその中に神経(歯髄)、という構造をしています。骨より硬いエナメル質も、酸には弱いのですね。

 

 

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さて、痛くもかゆくもないのに、歯医者さんに行ったら、これは虫歯だね、治療しようか、と言われて驚いたことはありませんか?

 

実は一番表層のエナメル質には神経が通っていないのです。痛い、と私たちが感じるのは神経の働きなんですね。

だから神経が通っていないエナメル質は、いくら酸によって溶かされていても、痛みを感じないのです。

肘の肉を思いっきりつまんでも、神経が乏しいので痛くないですよね。それと同じような感じです。

 

痛くないなら、別にいいじゃないか、と思ってそのまま放っておくと、虫歯は、その下の象牙質に進行していきます。ここまでくると、冷たいものを飲んだ時などに、いたっ!!っと感じ始めます。

 

でも、虫歯治療は痛いイメージがあるし、エナメル質だけの虫歯で今痛くないなら治療したくないよ、と思いますよね。

 

エナメル質のみ削って詰め物をする分には、痛みもないので、麻酔もしません。我慢して、大事になる前に、治療してしまいましょう、というのが、歯医者さんのお勧めです。

 

象牙質まで達したしみるような痛みは、麻酔をして歯を削って治療します。

ここまで来ても治療せずに放っておくと、さらに虫歯が進行して、神経まで達します。

神経に達した虫歯は、噛むと激痛が走ったり、何もしていなくても痛い、という状態になります。

 

うう、でも忙しくてなかなか歯医者に行けなくて、痛み止め飲んで我慢してたらそのうち痛く無くなってきたよ。ラッキー。

という経験をしたそこのあなた、それは、神経が完全に死んでしまった証拠ですね。

腐って死んでしまった神経はもう役立たずなので、痛みを感じなくなります。

 

ここまで来ればもう治療しなくていいじゃあないか!!我慢してよかった!!

と思ったら大間違い。腐った神経をそのまま放置すると、もちろん、歯の周りの組織がまた感染症を起こすのです。

歯の痛みは無くなっても、歯の周りの組織、歯が埋まってる骨を溶かしてそこで痛みを感じるようになるのです。

 

神経に虫歯が感染してしまったところからは、ただの虫歯の治療ではなく、いわゆる根っこの治療をしていかなければなりません。

 

根っこの治療についてはまた別の回に分けて書こうと思いますが、なかなか面倒な治療になるので、兎にも角にも、虫歯は早期治療がオススメですね。

 

 

さて、アメリカのお口事情はどうなのでしょう。

これは、アメリカ、一言でくくってしまうと言いづらいですね。

経済的な理由で治療や検診を受けられない人もたくさんいると思うので、いわゆる公表されているデータがどの程度の信頼性があるのかは、モノによっては怪しい気がします。(データの母体が適切か?)

 

しかし、一般論として言えるのは、アメリカでは、歯科治療にお金がかかるがゆえに、虫歯にならないように努力をしている人が日本人よりも多いように感じます。

アメリカの歯科治療は高額!? - Dr. ChloeのLA生活体験記。

 

虫歯になったらどんだけお金かかるんだよ、って思ったら、予防できるものなら予防するよね。私ならするわ。そして子供にさせるわ。

 

ハリウッド映画なんかを見ていても、よく、トイレでフロスをしているシーンとか出てくるなーと思ったことありませんか?

日本であまりトイレでフロスしている人は見たことないから、私から見ると、違和感と嬉しい気持ちがあるんですが…笑

 

ロバートもよく、

「歯磨きした?」の代わりに

「もうフロスした?」

って聞いてきます。

 

歯磨きなしでフロスする人はそんなにいないだろうから、フロスした?っていうのは、歯磨き完璧に終わった?って意味なんでしょう、と捉えています。

 

それに、歯列矯正をする人がとても多く、歯並びがよくないのは、親が子供にお金をかけられなかった証拠、というような感覚もあるため、みんなきれいな歯並びをしています。そうすると、歯磨きがしやすくなるので、虫歯のリスクも減りますね。

 

また、日本人では、芸能人みたいな真っ白な歯をしている人って少ないけど、アメリカでは、一般人がみんなこぞってホワイトニングをしています。

 

今は慣れましたが、最初は若干違和感がありました。

だって、やっぱり人工的に見えるし。

 

しかし、それだけ歯への意識の高さがあると、やはりしっかりみんな歯磨きしていますね。

 

 

日本にやっと浸透し始めてきた、「予防」の概念。

これがアメリカではもっと前から始まっていたんですね。

日本でも、もっと歯への意識を高めて、虫歯になる前の予防に積極的になってくれる人が増えることを祈ってます。

 

 

このシリーズなら、いくらでも書けるぞー。

 

矯正、ホワイトニング、入れ歯、被せ物…

欲しいネタがあったらリクエストしてください!笑

 

 

 

でーは、

have a good day